図書館に出していたリクエスト、今年の直木賞受賞作品「私の男」の順番がやっと回ってきました。約5ヶ月待ちでした。
当初、内容は近親相姦ものと聞いていたのですが、実父ではなく義父(腐野淳悟)と娘(尾崎花/旧姓竹中⇒腐野)が男女の関係を持ってしまうというもので、かなり不可解な話でした。近親相姦といっても、淳悟と花の父親どうしが従兄弟という関係(はとこ)だから、ZNが書いた「幻覚」よりはだいぶ血がうすい設定です。まあ、血の濃いうすいはあまり関係ないですかね。
時系列も現在からどんどん過去に遡っていく形で物語が進み、章によって現在のヒロイン(花)の目線だったり、尾崎(花の夫)目線だったり、淳悟のガールフレンド(小町)目線だったりで、ちょっとわかりにくいと思いました。「半落ち」も同じ手法でしたが、あれはあんなにわかりやすかったのに…。同じ手法でも作品によっては全然違うんだなと、改めて思いました。文章自体は比較的読みやすい方じゃないでしょうか。
あと近親相姦だけかと思ったら、殺人もからんだりして昼ドラも真っ青な話でした。まあ、小説だからそんな過激な話であっても、とりあえずは許容範囲です。現実味はあまりありませんけど。ちょっと納得いかないのは、結末がわからないというか、結婚した花のその後が不明だったり、尾崎も淳悟と花の奇妙な関係はうすうす感じていたはずなのに、そんな花のどこがよくて結婚したのかがよくわからなかったり、疑問点も少なくないんですよね。花と淳悟以外の人間描写がイマイチと感じるのも事実です。(ZN流にいうと「人物が描ききれていない」か?/苦笑)ただひとついえるのは、
ZNの「幻覚」と比べると、はるかにまともであります(笑)。女性作家が書いただけあって、花の年齢(9〜20代)である女性の心情はよく描かれているほうだと思いました。共感できるかどうかは、また別の問題ですけどね。好きな人は好きだろうし、テーマがテーマだけに嫌悪感を持つ人もいるでしょう。(どっちかっていうと、私は後者かな。)こんな愛の形、私にはあり得ません。
参考までにZNの選評も一緒に紹介しておきますね。⇒
こちら「ある選考委員が、「おかしいところをあげつらうと、いくらでもあるが」と述べたといわれているが、少なくともわたしは、あげつらったのではなく、はっきり批判したのである。」「もしこれを幻想かファンタジーとするなら、そのような書き方をするべきだが、この作者の安易な文章では到底、表現できるとは思えない。」「淳悟と花とのからみのシーンは熱く妖しいが、見方によっては、少女コミックに登場する近親相姦を思わせるところもある。」「この作品の未知の魅力を認めたうえでのことだが、受賞はもう一、二作みてから、というのが、わたしの意見である。」
>淳悟と花とのからみのシーンは熱く妖しいが、見方によっては、
>少女コミックに登場する近親相姦を思わせるところもある。
ぷっ、まさに「オマエが言うかっ!」ですね。オマエが書く濡れ場よりはマシだよっ!!
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この記事はアップされてすぐ読んだのですが、いろいろあって精神的な余裕をなくしてました。
この桜庭一樹氏という作者はラノベ出身とのことですが、そういう感じはありましたか?
タイトルは魅力的な作品が多いですよね。
機会があれば読んでみたいと思います。